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【ニュース】6歳男児、公園遊具で指を切断(http://news.mixi.jp/view_news.pl?id=939244&media_id=4)
新潟県見附市南本町の公園で、同市に住む幼稚園男児(6)が遊具に指を挟み、指先を切断する事故があったことが24日、分かった。男児は病院で接合手術を受けたという。
 県によると、23日午後2時ごろ、男児が、支柱に鎖でつながれた鉄製リングがぶらさがる「ジャングルプレーン」で遊んでいた際、右手人さし指を支柱とリングの間に挟み、指先約1センチを切断した。男児の泣き声を聞いた近所の住民が119番。男児は小1女児と遊んでいたが、当時公園内に大人はいなかったという。 県は男児から話を聞いて原因を調査するとともに、県内全市町村に類似遊具がないか調査するよう指示した。
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事故にあったお子様の怪我が全快することを祈ります。

このニュースがらみの日記をいくつか見てみると「自分が幼い頃にはこういった遊具はたくさんあったが怪我をする人はいなかった」という内容がわりと多い。私自身も「これ以上やったら怪我をするかもしれない」といった危機感はもちながら遊んでいたものだ。 いずれにしても、共通しているのは「いまどきの子どもたちには身を守る力(生きる力)が欠落している」という見方だ。
昔は怪我をする子どもがいなかったというが本当にそうなのだろうか。現代のようにネットで広く発信され情報がすぐに入手できる時代に比べ、事故が起こっていてもなかなか広く知られなかった時代を思えば、一概に現代の子どもの方が怪我をしているかどうかは分らない。

ただ、 確かに、現代の子どもたちは、自分を保護する力や、危険を回避する力が衰えている傾向にあると思う。 まさに生きる力の欠落だ。 それは、保育という現場にいてしみじみと感じる。子育てに不安の多い現代にあって、自信をもって子育てをできずに悩む保護者がいることも確かだし、1人っ子が多くなり、兄弟での成長の助長や、地域での友達との関係などが希薄化していることも影響し、大事に大事に育てられている傾向は否めない。 それに、保育の現場で、子どもたちに生きる力を育んでやらなければならない保育士でさえ「何かあったら私の責任になってしまう」と消極的な意味でかなり過保護だと感じる現状だ。

現代が『過保護過干渉時代』と揶揄されるように、何でも大人が保護してしまうせいで、子どもたちは危険を危険と認識することに乏しい。 こういう事故があった後で、遊具を撤去するなどはまさに過保護の一種で、ただ危険要素をそのまま取り除くことでは子どもの成長を長い目で見たとき、解決にはならない。 リスクマネジメントは、リスクがあってこそマネジメントできるというもの。 はさみやカッター、包丁やのこぎりなどだって、使う人間によっては危険だが、それも使わなければ慣れないし、使いこなす人間にはなれない。

一度発症すると抗体ができて二度と感染しないという感染症も同じで、予防接種などで流行しなくなると、身体のもつ抗体が抵抗することを忘れてしまい、本来は二度かかることのない感染症を再び発症するという例も現代では少なくない。

子どもは転ばせる必要がある。いかにも転ばせないようにと危険を排除したり過保護に扱ってしまうと、いざ転んだときに立ち上がることができない。若者の自殺問題や、犯罪の若年化、引きこもりやいじめ問題なども少なからずこの過保護過干渉と関連があると見ている。 子どもは何度も転んでは自力で立ち上がることを身につけていかなければ、転ばないように危険を回避したり、実際に転んだとしても自分を保護したりするような力も身につかない。

安全とは、まわりから与えられるものではなく、自ら勝ちとるものだと、防災防犯対策ではうたわれているが、子育てにも同じことがいえるはずだ。
自分の子どもが可愛いからどうしても怪我をさせたくないと思ってそのときそのときを平穏にすごしてしまっても、いずれは子離れ親離れの時期がやってくる。そのときに自分で生きていくことができない人間を育むようでは、さらに大きな危険を招くことになるだろう。

(2009年8月25日)【穴山安治(小助)】

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プロフィール
HN:
小助
年齢:
43
性別:
男性
誕生日:
1981/03/10
職業:
保育士
趣味:
考古学
自己紹介:
法学部法律学科を卒業後、小中高校生への学習指導講師を経て、幼少期からの夢の保育業界に転身し6年目。労務管理を得意とする異色の保育士として施設長経験も有り、現在は知識・技術・経験を活かし講師として労務と保育を説く。
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